クレジットリスクとは、金融取引において債務者が約束した支払いを履行しない可能性による損失リスクである。
## 概要
金融機関が債権者として貸し出しを行う際、債務者の財務状況の悪化や経済環境の変動により、返済能力が低下するリスクがある。このリスクはクレジットリスクと呼ばれる。20世紀後半から、金融機関における信用審査の厳格化やデフォルト確率モデルの開発によって、クレジットリスク評価の精度が向上した。
## 役割と機能
金融取引において、債権者である金融機関は債務者の返済可能性を評価し、適切な貸出利率や担保設定を行う。これにより、クレジットリスクは金融商品の価格決定やポートフォリオ管理に重要な役割を果たす。また、バーゼル協定における資本規制にも大きく影響を与える。
## 特徴
- **デフォルト確率と損失程度**:クレジットリスクは、債務者のデフォルト確率とその場合の損失額を評価する。
- **個別企業と国債**:個々の企業や個人に対する貸出だけでなく、国の信用力低下による国債リスクも含む。
## 現在の位置づけ
金融機関はクレジットリスク管理に重点を置き、VaR(バリューアットリスコ)やCVaR(条件付きバリューアットリスコ)などの手法を用いてリスク水準を定量的に把握する。また、バーゼルIIIの規制強化により、クレジットリスクに対する資本要件が厳格化されたことから、金融機関はより高度なリスク管理システムの構築に注力している。

